つぶ..|静岡県浜松市の大石設計室は、民家工房法・伝統木工法を駆使した木造住宅・古民家再生を専門とした設計事務所です。「真壁造り」「土・紙・石などの自然素材」「住まいやすさ」など、古い民家に詰まったたくさんの知恵を受け継いだ「民家を継承した家」をつくり、次の世代に残していきたいと考える木造民家・古民家再生工房です。

つぶ..

2022.01.14

つぶ...

土蔵の屋根が葺きあがりました。外廻りでは漆喰下地のモルタル塗りが進行中..

  

  

  

  

  

  

   鉢巻きも形になってきました...

  

  

樋持ち根元の「つぶ」の下地もつくられています。なんとつぶの型枠は「お椀」...

「ツブ(粒)」というのは、折れ釘や樋持ちの根元にある半円球の形をしたもので、折れ釘からの雨水侵入、鉄錆防止の役目で、錆によるひび割れ防止の役目があります。「粒皿」とか「饅頭(まんじゅう)」とか「鏝頭(こてがしら)」とも呼ばれるようです..

こんなお話しもあるようです..
「この粒は土蔵の中でも、円やかさを見せるとともに、女性の乳房をも連想させます。言い伝えでは、大きな災害が起きた所ではその土蔵を解き明かし、被災者に施しを行い、その粒が多いほど母乳を与えるが如く、富の蓄積と人情味の多いことの証しであると言われています」

粒の説明に「お椀を伏せたような..」というのがありますが、ほんとうに説明通りでなんだかとってもホッコリ...左官屋さんナイスアイデア!!



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