セルローズファイバー..|静岡県浜松市の大石設計室は、民家工房法・伝統木工法を駆使した木造住宅・古民家再生を専門とした設計事務所です。「真壁造り」「土・紙・石などの自然素材」「住まいやすさ」など、古い民家に詰まったたくさんの知恵を受け継いだ「民家を継承した家」をつくり、次の世代に残していきたいと考える木造民家・古民家再生工房です。

セルローズファイバー..

2016.09.08

デコスドライ断熱材...

セルローズファイバーの断熱材の現場を見せてもらった。初めてというわけはないのですが、温熱環境に向き合ってから、真剣に見学体感するのは初めてというわけ...

セルローズファイバーとは、天然の木質繊維のことで、様々な太さの繊維が絡み合い、空気の層をつくります。くわえて1本1本の繊維の中にも自然の空気胞が存在していますので、この空気胞の存在がより一層熱や音を伝えにくくします。さらに木質繊維特有の吸放湿性で、適度な湿度を保ちます。

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セルローズファイバーは、回収された新聞古紙を主原料に防熱・撥水性能を付加した製品です...上の写真がセルローズファイバー。天井裏にふいた状態..
壁や天井断熱の場合には、柱間や垂木間にシートを張り、圧送充填します。

断熱性能や透湿率は高性能グラスウール16Kと同程度ですが、熱容量が少し大きいことで断熱材自体の温度変化がゆっくりとなること、密度が大きくなることで遮音性が良いこと、また製造エネルギーが小さいことなどが特徴です。

でもいちばんは施工精度ということかと思います。もちろんグラスウール断熱材でも確実な施工をすれば問題ないということなんですが、実際の現場では不可能..というところが悲しい現状。なおかつこの施工だと気密性能も確保できますのでよろしいかと...

価格はグラスウール断熱材と比べると2倍程度になりますが、通気性・遮音性・施工精度など建物の性能を考えるとセルローズファイバーの断熱に決まりです。設備機器や照明・家電の仕様を少し見直す程度でなんとかなりそう...

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