七草..|静岡県浜松市の大石設計室は、民家工房法・伝統木工法を駆使した木造住宅・古民家再生を専門とした設計事務所です。「真壁造り」「土・紙・石などの自然素材」「住まいやすさ」など、古い民家に詰まったたくさんの知恵を受け継いだ「民家を継承した家」をつくり、次の世代に残していきたいと考える木造民家・古民家再生工房です。

七草..

2014.01.07

セリ、ナズナ、ゴギョウ....

と聞けば ”春の七草” っていうことで 朝は七草粥をいただくのが我が家でも慣例

01072_2ところで七草粥ってのは
1月7日の「人日(じんじつ)」の日に行われる「人日の節句」の行事で、五節句のひとつです。人日とは、文字通り "人の日"という意味で、古代中国で元日に鶏、2日にいぬ、3日に猪、4日に羊、5日に牛、6日に馬、7日に人、8日に穀を占う行事があり、7日は人に刑罰を与えたりせず、7種の若葉を粥に入れて無病息災を願っていたことに由来するとのこと。
この風習が日本へ伝来し、年のはじめに若菜を摘む「若草摘み」という日本古来の風習と結びついて「七草粥」となり、江戸時代に五節句のひとつとして定着したそうで、本来は前日に七草を摘みに出かけ、7日の朝にお粥にしていただくというものだそうです。

01071_3七草といえば
芹(セリ)、ナズナ、御形(ゴギョウ)、ハコベラ、仏の座(ホトケノザ)、スズナ、スズシロ が春の七草...
①セリは香りのいい水辺の山菜で目の充血やめまいを予防 ②ナズナはぺんぺん草のことで江戸時代にはポピュラーな食材だったそうで消化機能を整える ③ゴギョウは母子草(ハハコグサ)のことで元祖・草餅の材料で咳を止めタンを切る働きがある ④ハコベラは目によいとされ、胃炎や腹痛の薬にもなった ⑤ホトケノザはタンポポに似た田平子(タビラコ)のことで筋肉の痛みに ⑥スズナは蕪(カブ)のことでビタミンが豊富で胃腸を整え熱を下げる ⑦スズシロは大根(ダイコン)のことで消化を助け、風邪予防に効く...と、それぞれにこんな効用があるようです。

本日7日といえば松の内(一般的に1月1日~1月7日)の最後の日。この日に七草粥を食べることで、1年の豊作や無病息災を願います。また、お正月のご馳走につかれた胃腸をいたわり、ビタミンを補う役目もあるってのが 七草粥 ということで、この七草を使うようになったのは鎌倉時代からだそうです...

 

 
    

”五節句” がちょっぴり気になって...

五節句の「節」というのは、唐時代の中国の暦法で定められた季節の変わり目のことです。暦の中で奇数の重なる日を取り出して(奇数(陽)が重なると陰になるとして、それを避けるための避邪〔ひじゃ〕の行事が行われたことから)、季節の旬の植物から生命力をもらい邪気を祓うという目的から始まりました。この中国の暦法と、日本の農耕を行う人々の風習が合わさり、定められた日に宮中で邪気を祓う宴会が催されるようになり「節句」といわれるようになったそうです。

五節句には、3月3日、5月5日のように奇数の重なる日が選ばれていますが、1月だけは1日(元旦)を別格とし、7日の人日(じんじつ)を五節句の中に取り入れてるとのことです。 

その「五節句」をもう少し...

①人日の節句(じんじつのせっく)
 「人日」とは五節句の1番目の節句で、陰暦1月7日のことをいいます。お正月最後のこの日は、七草粥を食べて1年の豊作と無病息災を願います。

②上巳の節句(じょうしのせっく)
 「上巳」は3月3日にあたり、桃が咲く時期と重なることから「桃の節句」とも言われ、桃などの自然の生命力をもらうなどして厄災を祓います。 また最近では、女の子の誕生と成長を祝う「雛祭り」として一般に浸透しています。

③端午の節句(たんごのせっく)
  「端午の節句」は5月5日にあたり、「菖蒲〔しょうぶ〕の節句」とも言われます。強い香気で厄を祓う菖蒲やよもぎを軒(のき)につるし、また菖蒲湯に入ることで無病息災を願いました。
また、「菖蒲」を「尚武〔しょうぶ〕」という言葉にかけて、勇ましい飾りをして男の子の誕生と成長を祝う「尚武の節句」でもあります。

④七夕の節句(しちせきのせっく)
  七夕〔たなばた〕とは「7月7日の夕方」を意味しています。七夕行事は、中国に古くから伝わる牽牛・織女星の伝説から発達した乞巧奠〔きこうでん〕の行事に、日本古来の棚機津女〔たなばたなつめ〕の信仰が混ざり合って形成されたものでした。

⑤重陽の節句(ちょうようのせっく)
  「重陽」とは9月9日にあたり、菊に長寿を祈る日です。陽(奇数)が重なる日そして、奇数の中でも一番大きな数字という意味で重陽といわれていま す。日本では奈良時代から宮中や寺院で菊を観賞する宴が行われています。

「五節句」の制度は明治6年に廃止されましたが、今での年中行事の一環として定着するようになったようです...

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