省エネ..|静岡県浜松市の大石設計室は、民家工房法・伝統木工法を駆使した木造住宅・古民家再生を専門とした設計事務所です。「真壁造り」「土・紙・石などの自然素材」「住まいやすさ」など、古い民家に詰まったたくさんの知恵を受け継いだ「民家を継承した家」をつくり、次の世代に残していきたいと考える木造民家・古民家再生工房です。

省エネ..

2014.07.01

H25年省エネ基準...

外皮の断熱性能と夏期の日射遮蔽性能に関する基準が平成11年基準でしたが、H25年基準では外皮性能を高めても、遺影の中で使う設備機器の省エネ化がないと家全体でのエネルギー消費量を削減できないということから、全ての設備機器の効率を考慮した一次エネルギー消費量の基準が追加され二本立ての基準となったってのがH25年省エネ基準。ちなみにどんなんかというと

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屋根、外壁、開口部、床、基礎..等各部位の熱損失量を拾い出し、外皮面積あたりの平均熱貫流率を算定するってのがUA値。また各部位の日射熱取得量を拾い出し、外皮面積の平均日射取得量を算定するってのがηA値。
断熱方法と材料を選択して、開口部ひとつひとつなど各部位を拾い出し、それぞれの貫流熱損失を拾い出し集計して...てのが手間のかかるところです。
が、たとえば各部位ごとにどのくらい熱が逃げていっているかがわかり、その部位の断熱性のを上げると光熱費(ランニングコスト)がこのくらい削減できるってなことも一目瞭然になり、性能を上げるためのコストとの検討もしやすくなり、断熱性能というものがよりわかりやすくなるところはよろしいかと...

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外皮計算結果をもとに、暖冷房、換気、照明、給湯などの設備機器の性能を拾い出し一次エネルギー消費量を算出します。算定結果を基準一次エネルギー消費量(H11年省エネ基準+当時の標準的な設備機器)と比較し、下回っていればエネルギー使用の効率化が達成出来ているということになります。
このあたりは、拾い出した設備機器の性能を計算ソフトに入力していく作業ですので、仕様さえしっかり理解していれば問題ないところですね。
消費量はMJ(メガジュール)という単位で表されるので、電気代やガス代、灯油代などに換算できますので、どのくらい光熱費の変動があるかってのも即座にわかるようになりますね。

くわえて、断熱性能が高くなった建物内では、夏期に熱が室内にたまってしまって ”夏に熱い家” ってなことにならないように、自然換気の検討も行われます。風があるときの風圧差による換気量や、無風の場合の温度差による換気量を、開口部の取付位置や開口方法などとあわせて検討計算します...

そんな感じで温熱環境の検討をするというわけです。先程もお話ししましたが、性能がただの数値だけでなく、実際のランニングコストや新設時のイニシャルコスト、また同様の暖房機器使用時の断熱性能による室内の温度差などもわかりますので、比較検討もよりしやくすなりますね。
そんなんが理解できると温熱計算も苦になりませんし、計画も楽しくなります。新築時はもちろんですが、改修・リノベーション時にも全体か部屋ごとか、はたまた部位ごとかなんていう検討もしやすくなりますのでおすすめです。

ぜひお試しあれ...
はたまた、温熱計画や計算ご要望あればいつでもお手伝いしますのでお声掛けあれ...

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