木材保護塗料..|静岡県浜松市の大石設計室は、民家工房法・伝統木工法を駆使した木造住宅・古民家再生を専門とした設計事務所です。「真壁造り」「土・紙・石などの自然素材」「住まいやすさ」など、古い民家に詰まったたくさんの知恵を受け継いだ「民家を継承した家」をつくり、次の世代に残していきたいと考える木造民家・古民家再生工房です。

木材保護塗料..

2010.09.01

木づくりの住まいには欠かせない木の保護塗料...

室内の床にカウンターや棚類... 外部では垂木や母屋にデッキやバルコニー... な~んにも塗らないってのも自然の経年変化が見られていいのかも.. てなことも言われてますが、外廻りでは湿気による腐朽菌がつきやすく腐れがどうしても発生しますね... また床やカウンターなんかはシミなんかも気になってしまいますよねぇ...

そのあたりに標準を合わせるとがっちりガードする塗料により、木が呼吸しづらくなったり溶剤によって木肌の劣化が増進されたりという問題もありますね。そこで登場するのが保護塗料ですね。

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こちらの保護塗料は亜麻仁油を主成分としたものです。左側がカウンターなどに塗られるもので熱にもつよく撥水性もあり”輪じみ”なんかも防ぎます。 右側が蜜蝋ワックスが入ったもので床に使われます。蜜蝋が入りますので少し黄みがかった色合いが出て、とくに白太の部分がほんのり色づき赤白の色違いが少し緩和される気もします... 

どちらもぞうきん掛けをするって感じで塗ることが出来ますので、建て主さんでも簡単に塗られます。 引っ越し前のひと仕事... 最後の仕上げを自らの手で..ってもの良いかもね...

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そしてこちらは外部に使用する塗料です。原料はハーブに樹皮、鉱物で配合されているというもの... 粉末状のものを水で溶いた状態が左側の写真。これを刷毛で塗っていきます。塗った時点では色の変化はなんですが数分後にはほんの少し緑がかった銀白色に変化します。

右側の写真で、右手が塗った時点(スギ素地の色)で、左手が2度塗りして24時間後の状態です。 ちょうど木が経年変化した時のような色合い(味わいのある銀白色..)に仕上がります... もちろん色付けした後にこれを塗ることも可能です。 ..が、きれいに色付けしたものが経年変化で色落ちしていくってよりは、最初から味わいのある銀白色の姿ってのも風格があって良いんじゃないかなぁ...

そしてこの塗料は、腐朽菌がつきにくくなるので腐れが発生しにくく木の保ちも良く、一度塗りで60年以上も塗り直ししない事例もあるようです。日本のように多湿な土地ではこの効果にすごく期待しますねぇ...  もうひとつ外部用というものの天然素材のみでつくられていますので人体にも環境にも安全なところも良いですね。

こんなことから 内部用にラッペンワックスやグロククリアオイル、外部用にはウッドロング・エコなどを試みています。  いちど試してみるのも良いかも....

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